のんびり日記

のんびり生きましょう

マルセル・デュシャンと日本美術

作品の解説や紹介が目的ではありません。正しい/正しくないなどは置いておいて、自分の感じたこと、考えたこと、想像したことを自由に書きたいと思います

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マルセル・デュシャンと日本美術展

先日、東京国立博物館で開催されていた「マルセル・デュシャンと日本美術展」に行ってきたので、そこで感じたこと、思ったことについて書きたいなと思います。

僕の認識ではデュシャンは20世紀を代表する作家の一人であり、現代美術の文脈でも外すことのできない人物。
色々思うこともあったけど、やっぱり便器にはゾクゾクした。一点物の作品に対するアンチテーゼとしてどこにでもある工業製品とかよく言われている。けど僕はそれ以上に、本来の機能が消滅している状態(便の受け皿としての機能は存在しない)のものが芸術作品として昇華され美術館で展示されていて、作品はガラス張りのケースで管理され、そこに人が群がり写真を撮っているという光景が僕の目には異様に映った。同時にいかにデュシャンが与えたインパクトが大きいものかを身に染みて感じることができた。
まあ、普通に思っていた以上に普通の便器だったからびっくりしたのもあった。
やっぱり現代美術は時代背景や文脈を踏まえた上で見ないと理解に苦しむ部分が多いのも事実だから素直に勉強します。

 

また、展覧会の内容とは直接関係ないけど、やっぱり日本には芸術鑑賞をする文化はないんだなーと感じた。もちろん、自分は違うと言うつもりは毛頭ないし、自分に優れた鑑賞眼があるとも思っていない。だけど、みんな作品自体をみる時間よりも作品の隣にある説明書きを見るばかりだし、写真撮ってフォルダーに収めることが目的になっている人もたくさんいたし、何だかなーと思った。まあ他人の批判する時間があれば手を動かせって話なので、自分でできることを探したいと思います。